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寝る前にToDoリストを書くと寝つきが良くなる?睡眠改善につながる簡単習慣

ToDoリストを書くと寝つきが良くなる? ベイラー大学の研究から学ぶ快眠習慣

「今日は疲れたからすぐ眠れそう。」

そう思って布団に入ったはずなのに、なぜか頭だけが元気になってしまう。そんな経験はないでしょうか。

明日の会議のこと、返信していないメール、買い忘れた日用品、今週中に終わらせたい仕事。昼間は気にならなかったことが、寝る直前になると次々と思い浮かんできます。

時計を見るとすでに深夜。早く寝なければと思うほど焦りが生まれ、さらに眠れなくなる——。

現代人にとって、このような「考え事による寝つきの悪さ」は決して珍しいものではありません。

実は、この問題を解決するヒントになる興味深い研究があります。

アメリカのベイラー大学が行った研究によると、寝る前にToDoリストを書き出した人は、そうでない人よりも平均で約9分早く眠りについたことが分かりました。

たった9分と思うかもしれません。しかし、眠れない夜の9分は想像以上に長いものです。

今回は、この研究結果をもとに、なぜToDoリストが睡眠に良い影響を与えるのか、そして今日から実践できる方法についてご紹介します。

布団に入ると頭が冴えるのはなぜ?

日中は仕事や家事、人との会話、スマートフォンの通知など、多くの情報に囲まれて生活しています。

脳は常に何かを処理している状態です。

ところが夜になると状況が変わります。

部屋は静かになり、やるべきことも一段落する。すると今度は脳が「未処理の案件」を確認し始めます。

「そういえばあのメール返信していないな」

「明日の会議、大丈夫だろうか」

「今週中に提出する書類があったはず」

まるで業務終了後に突然始まる反省会のようです。

しかもこの会議には終了時間がありません。

一つ思い出せば、そこから関連するタスクが次々と連想されます。

その結果、身体は疲れているのに脳だけが活発な状態になり、眠りに入りにくくなってしまうのです。

人は「終わっていないこと」を覚えている

心理学には「ツァイガルニク効果」と呼ばれる現象があります。

簡単に言うと、人は完了したことよりも、未完了のことの方を強く記憶する傾向があるというものです。

例えば、すでに終わった仕事の詳細は忘れていても、締め切りが近い案件はなぜか何度も頭に浮かびます。

これは脳が「忘れてはいけない」と判断しているからです。

本来であれば便利な機能ですが、睡眠という観点では少々厄介です。

脳は未完了のタスクを重要情報として保持し続けるため、休むタイミングになっても完全にはスイッチを切れません。

つまり、寝る前の考え事は気合いや根性で解決できる問題ではなく、人間の脳の仕組みによる自然な反応なのです。

ベイラー大学の研究で分かったこと

このテーマについて調べたのが、アメリカのベイラー大学の研究チームです。

研究では、参加者に就寝前の時間を過ごしてもらい、その後の寝つきを測定しました。

その際、一部の参加者には翌日に行う予定のタスクを書き出してもらいました。

いわゆるToDoリストです。

そして別の参加者には、過去に完了した活動を書き出してもらいました。

結果として、翌日の予定をToDoリストとして記録したグループの方が、より早く眠りにつく傾向が見られました。

さらに興味深かったのは、書き出した内容が具体的であるほど効果が高かったことです。

例えば、

「仕事を頑張る」

という曖昧な内容よりも、

  • 午前10時までに企画書を修正する
  • 取引先へメールを送る
  • ドラッグストアで洗剤を買う

といった具体的な内容の方が効果的だったのです。

脳にとって曖昧さはストレスになります。

逆に、「やるべきことが整理されている」という状態は安心感につながります。

書き出すだけで安心できる理由

なぜ紙に書くだけで安心できるのでしょうか。

それは、脳が「覚えておく必要がなくなった」と認識するからです。

例えば、大事な予定をスマートフォンのカレンダーに登録した瞬間、少し安心した経験はないでしょうか。

頭の中だけで管理していると忘れる不安がありますが、記録した瞬間にその負担が軽くなります。

ToDoリストも同じです。

頭の中にあるタスクは見えません。

だからこそ、「本当に全部覚えているだろうか」と無意識に確認を続けます。

しかし紙に書き出すと、タスクが目に見える形になります。

脳はそれを確認し、「大丈夫、記録してある」と判断します。

その結果、未完了タスクを何度も思い出す必要がなくなるのです。

いわば、頭の中の荷物を一度机の上に降ろすような感覚です。

持ち続ける必要がなくなれば、当然少し楽になります。

ToDoリストは多ければ良いわけではない

ここで注意したいのは、リストを作り込みすぎないことです。

真面目な人ほど、

  • 明日の予定
  • 今週の目標
  • 今月の計画
  • 半年後の目標
  • 将来のキャリアプラン

と、どんどん広げてしまうことがあります。

しかし就寝前に必要なのは人生設計ではありません。

明日を迎えるための整理です。

寝る前のToDoリストは、最低限の項目だけで十分です。

むしろ項目が増えすぎると、

「こんなにやることがあるのか」

という新しい不安が生まれてしまいます。

それでは本末転倒です。

おすすめは3〜5項目程度。

本当に優先順位の高いものだけを書き出しましょう。

量よりも安心感を得ることが目的です。

実践するなら紙がおすすめ

最近は便利なタスク管理アプリがたくさんあります。

もちろんスマートフォンを使う方法でも問題ありません。

ただし、寝る前の習慣として考えるなら紙とペンがおすすめです。

理由は単純です。

スマートフォンを開くと、つい別のことを始めてしまうからです。

ToDoを書こうと思っただけなのに、

  • SNSを開く
  • 動画を一本見る
  • ニュースを読む
  • 気付けば30分経過

そんな経験がある人も少なくないでしょう。

「寝る前に眠気を逃がさない」という観点では、紙の方がシンプルで効果的です。

メモ帳でもノートでも構いません。

特別な道具を用意する必要はありません。

睡眠改善は意外とシンプルなところから始まる

眠れない原因が「頭の中の考え事」にある場合、最初に見直すべきなのは身近な習慣かもしれません。

寝る前に数分だけ時間を作り、明日の予定を書き出す。

それだけで脳が安心し、休息モードへ入りやすくなる可能性があります。

派手な方法ではありません。

むしろ驚くほど地味です。

だからこそ続けやすいとも言えます。

もし最近、布団に入ってから考え事が止まらないと感じているなら、一度試してみてはいかがでしょうか。

完璧なToDoリストを作る必要はありません。

明日の自分への簡単なメモを残すだけで十分です。

脳は思っている以上に働き者です。

だからこそ、ときには「もう覚えなくて大丈夫だよ」と伝えてあげることも大切なのかもしれません。

今夜の数分が、明日のすっきりした目覚めにつながるきっかけになるかもしれません。

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