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世界で戦うトップアスリートはなぜ睡眠を重視するのか?研究から解説

 

アスリート研究から学ぶ睡眠戦略

パフォーマンス向上のために健康管理・睡眠管理を怠らないスポーツ選手

スポーツ選手というと、

「とにかく練習」
「誰よりも走る」
「気合いで乗り切る」

そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

もちろん努力は大切です。

ただ、トップレベルの選手たちが実際に力を入れているのは練習だけではありません。

むしろ近年は、

“どれだけ質の高い睡眠をとれるか”

が重要視されるようになっています。

実際、海外のプロスポーツチームでは睡眠コーチが在籍していることも珍しくありません。

「寝るのも練習のうち」

という言葉がありますが、どうやら本当にそのようです。

今回はアスリートを対象に行われた研究をもとに、睡眠とパフォーマンスの関係についてご紹介します。

スタンフォード大学の研究

睡眠とスポーツの研究でよく紹介されるのが、スタンフォード大学が行った有名な研究です。

対象になったのは男子バスケットボールチームの選手たち。

研究チームは選手たちに、できるだけ長く眠るよう指導しました。

平均すると、普段より約2時間ほど睡眠時間が増えたそうです。

ここで思うのが、

「2時間も寝る時間を増やせるなら苦労しない」

ということ。

実際、学生アスリートは授業もありますし、練習や移動もあります。

一般の社会人と同じように忙しい毎日を送っています。

だからこそ、この研究には価値があります。

もともと十分寝ていた人ではなく、睡眠不足気味だった人たちが対象だったからです。

走るスピードまで変わった

睡眠時間を増やした結果、まず変化が見られたのが走力です。

282フィート走というダッシュテストでは、

16.2秒だったタイムが15.5秒まで短縮しました。

0.7秒。

数字だけ見ると大したことがないように見えます。

でもスポーツの世界では、この差がかなり大きい。

陸上競技なら順位が何人も入れ替わるレベルですし、球技でも一歩先にボールへ追いつける可能性があります。

たった睡眠だけでここまで変わるのか、と驚かされます。

シュート成功率もアップ

さらに興味深かったのがシュート精度です。

フリースロー成功率は、

10本中7.9本から8.8本へ。

スリーポイントシュートも、

15本中10.2本から11.6本へ向上しました。

バスケットボールをやったことがある方なら分かると思いますが、シュートは体力だけで決まるものではありません。

集中力や感覚が大きく影響します。

寝不足の日って、

「なんか今日は感覚がズレるな」

ということがありますよね。

それがトップアスリートでも起きているということです。

実はメンタル面の変化も大きかった

この研究で個人的に面白いと思ったのは、身体能力よりもむしろこちらです。

睡眠時間を増やした選手たちは、

  • 日中の眠気
  • 疲労感
  • イライラ
  • 気分の落ち込み

などが改善したと報告されています。

考えてみれば当たり前かもしれません。

寝不足の日って、普段なら気にならないことでもイラッとしてしまいます。

メール一本で疲れたり。

子どもに優しくできなかったり。

コンビニで何を買うか決めるだけでも面倒だったり。

人間の脳は想像以上に睡眠の影響を受けています。

テニス選手の研究でも同じ結果に

睡眠の効果はバスケットボールだけではありません。

テニス選手を対象にした研究でも興味深い結果が報告されています。

選手たちは7日間、毎日9時間以上の睡眠をとるよう指導されました。

その結果、

サーブ成功率が35.7%から41.8%へ上昇。

さらに日中の眠気も大きく改善しました。

テニスのサーブは再現性が求められる技術です。

ほんの少しタイミングがずれただけでもミスにつながります。

つまり睡眠は筋肉を休ませるだけではなく、

「技術を安定させる」

効果もあると考えられます。

寝ている間に体は何をしているのか

睡眠中、体は休んでいるように見えます。

でも実際はかなり忙しく働いています。

  • 筋肉の修復
  • 脳の整理整頓
  • 記憶の定着
  • ホルモン分泌
  • 免疫機能の調整

まるで閉店後の店舗でスタッフ総出のメンテナンスが行われているようなものです。

昼間に使った体を夜のうちに整備して、翌朝また最高の状態で営業開始する。

そんなイメージです。

私たちにも関係のある話

ここまで読むと、

「アスリートだからでしょ」

と思うかもしれません。

でも実はそうではありません。

仕事も家事も育児も、ある意味では毎日のパフォーマンスです。

  • 集中力
  • 判断力
  • コミュニケーション能力

これらはすべて睡眠の影響を受けています。

最近、

  • 疲れが抜けない
  • ミスが増えた
  • 集中できない
  • イライラしやすい

そんな状態が続いているなら、まず睡眠時間を見直してみる価値はあります。

意外と原因は「頑張り不足」ではなく、「睡眠不足」かもしれません。

さいごに

スポーツ科学の研究を見ていると、睡眠は単なる休息ではなく、立派なトレーニングの一部だと感じます。

実際、トップアスリートたちは練習時間だけでなく、睡眠時間もしっかり管理しています。

そして研究結果を見る限り、その努力はきちんと成果につながっています。

私たちはプロ選手のようなトレーニングはできなくても、睡眠時間を少し意識することはできます。

もし今夜、

「あと1話だけ動画を見ようかな」

と思ったら、その1話を明日に回して少し早く寝てみる。

そんな小さな選択が、明日の集中力や体調を変えてくれるかもしれません。

結局のところ、最高のコンディションをつくる一番シンプルな方法は、

高価なサプリでも特別な器具でもなく、

“まずしっかり寝ること”

なのかもしれません。

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