【昼寝15分で3時間分?】私たちの午後を変える“ちょっとした工夫”の話
「昼ごはんを食べたあと、めっちゃ眠い…」
これって、毎日のように思いますよね。午前中はそこそこ集中できていたはずなのに、13時を過ぎたあたりから急激に脳のスイッチが切れるようなあの感覚。パソコンの画面を見ていても文章が頭に入ってこない。気合いを入れようとしてコーヒーを一口飲んでも、正直あまり変わらない。
そんな私がここ最近ずっと試している習慣があります。それが 「15分だけ昼寝をする」 というもの。
たったそれだけ?と思うかもしれないけれど、この“15分”が思っていた以上に侮れません。「いやいや、そんな短く寝て意味あるの?」と昔の僕なら突っ込むところですが、実際やってみると、目を開けた瞬間にまるで別人のように頭がスッキリしている。
で、この“15分パワー”には、ちゃんと理由がありました。
◆ 15分で3時間分の疲れが飛ぶ、という不思議
短い昼寝のすごさは、あちこちの研究で語られています。なんでも、15〜20分くらい寝るだけで脳の疲れがガッと抜けて、体感としては「3時間ぶんくらい元気になる」こともあるのだとか。
実際やってみると確かにそうなんです。「あれ、さっきの自分どこ行った?」ってくらい視界が明るくなる。ふつうに座って仕事を続けていたら絶対に戻ってこなかった集中力が蘇る。
これは深く眠らないギリギリのラインの時間だからこそ起きる現象で、身体はほぼ休んでないのに、脳だけがしっかり回復してくれる状態になると言われています。
スマホで例えるなら、数分の充電で80%まで戻ってくる“超急速充電”。人間の体も案外こういう仕組みになっているんだなと驚かされます。
◆ 昼寝で“脳の棚卸し”が勝手に行われるらしい
昼寝をすると、脳の中で何が起きるのか。専門家の言葉を借りると「使いすぎてぐちゃっとなった情報がいったん整理される」らしいのですが、これは感覚としてはすごくよく分かります。
午前中に溜まり続けたメール、会話、資料、タスク…。それらが一度リセットされることで、同じ脳みそなのに全然違う働きをしてくれる。昼寝って、疲れをとるというより、むしろ 脳の掃除 に近いのかもしれません。
会社員の頃は、昼寝なんてしたら「さぼってる」と思われる気がしてできなかったけれど、今思うと逆なんですよね。しっかり昼寝したほうが午後が捗って、結果的に仕事の量も質も上がる。
スパッと10分でもいいから寝たほうが、だらだら机に突っ伏している何倍も効率的。もっと早く知りたかったなと心底思います。
◆ 広島大学の研究:昼寝前のコーヒーが反則級に効く
昼寝の話をすると必ず出てくる“ある裏技”があります。それが 「昼寝の前にコーヒーを飲む」 こと。
最初は「寝る前にカフェインってどうなの?」と思ったのですが、実際はその逆。飲んだ直後はまだカフェインが脳に届かないので普通に眠れます。そして、ちょうど15〜20分後、起きるタイミングでカフェインが効き始めて、スパッと目が覚める。
これがもう気持ち悪いほどハマるんです。目覚ましが鳴ると同時に頭がカチッと切り替わる感覚。毎回「おおっ」と小さく感動してしまうほど。
広島大学の研究でも同じ結果が示されていて、“昼寝前コーヒー”は午後の眠気対策としてかなり有効だとか。海外では「コーヒーナップ」という名前で広まっていて、NASAやGoogleがパイロットや社員向けに推奨しているくらいです。
◆ 気をつけたいのは、90分以上の昼寝
反対に、やってはいけない昼寝もあります。特に 90分以上の昼寝 は、夜の睡眠リズムを崩す原因になると言われています。
「寝すぎると逆に眠くなる」というあの現象。あれは深い睡眠に入りすぎて脳が完全に“夜モード”に切り替わってしまうから。
15〜20分の昼寝は浅い睡眠なのでサッと目覚めますが、長く寝るほど、起きた瞬間に頭がぼんやりして夜も寝つけなくなる。欲張れば欲張るほど逆効果になるのが昼寝の難しさでもあります。
◆ 今日から試せる“黄金の昼寝セット”
- 昼寝は15〜20分で必ずアラームをかける
- 昼寝前にコーヒーを飲む(コーヒーナップ)
- 部屋を暗くする or アイマスクを使う
- 起きたら光を浴びて脳を覚醒させる
たったこれだけで、午後のパフォーマンスが劇的に変わります。
◆ 昼寝は「パフォーマンス管理」
日本ではまだまだ「昼寝=怠けてる」というイメージが残っていますが、世界ではもう常識。GoogleやNASAが昼寝スペースを作っている時点で、昼寝の価値は証明されているようなものです。
昼寝は単なる休息ではなく、午後の生産性を最大化するための準備運動。短い昼寝をうまく取り入れたほうが、仕事の質も気分も大きく変わります。
◆ 最後に:15分の昼寝は、今すぐ始められる最強の習慣
結局のところ、昼寝って“手間がかからない自己投資”なんですよね。お金もかからないし準備もいらない。今日からできるし、効果はすぐ感じられる。
私自身、15分の昼寝を続けてみて感じたのは「午後がしんどくなくなると、1日の満足度が上がる」ということ。夕方になっても疲れすぎないから、夜の時間もちゃんと楽しめる。
もはや昼寝は“贅沢”ではなく“効率的な働き方”の一部。あなたもぜひ、スマホの充電ケーブルを挿すような感覚で、毎日のどこかに15分の余白を作ってみてください。
午後の景色が、きっと少し違って見えるはずです。



